ロンドン五輪雑感

 開会式はダニー・ボイル監督の演出と随所に見られた映画ネタを楽しみ、閉会式はブリティッシュなロック&ポップを堪能。けれど、中継のアナ&解説がどんな人がなんのネタやってるのか全然わかってないっぽいのが気になった。競技の方は一番美味しい時間帯が深夜・未明ということで、肝心の所をリアルタイムで殆ど観れず応援的には不完全燃焼だったが、新体操・個人のような日本代表無関係の競技が手頃な時間に放送されてたりして嬉しかった。
 さて、日本は金メダル7個で10位タイ、メダル総数38個で6位という喜ばしい結果を残した。米誌スポーツ・イラストレーテッドは金が柔道4・体操2・水泳3・レスリング3の12個で合計39個と予想してて総数でニアピン。すなわち柔道と水泳が取りこぼしって事なのだが、27人で11個のメダル獲って躍進扱いの競泳に比べ14階級7個のメダルで意気消沈する柔道というのは本当に辛い競技だなと。


 メダル総数を見ると米・中・露が群を抜いてて開催国の英が続き、ここまでが金20個以上の強国。第2集団は独を筆頭に少し遅れて日・豪・仏やや後方に韓と伊で、ここまでがベストテン。金メダル数なら五位に躍進する韓国の特異性が際立ってますな。マイナー競技で稼いだとか侮るなかれ、同じく金メダル数で日本の上をいったハンガリーがほぼカヌー頼みなのとは違いメダル獲得競技は多岐にわたる。この勝負強さには脱帽するしかない。判定抗議とか政治色とか鬱陶しい国ではあるけど。
 一方の日本は強豪国に真っ向勝負を挑み玉砕するケースが多い。水泳はアメリカ鉄板だし卓球やバドミントンで中国に勝つのも至難。内村頼みな体操も未来は暗い。いまのところ僅差の勝負に持ち込めてる格闘技系も重い階級中心に米・中・露に切り崩されてる。「二位じゃダメなんでしょうか?」と言われるとむかつくけど、今後はあらゆる競技で金よりも総メダル数で勝負する方向に舵を切らざるを得ない予感。俺は見事なプレーが観られれば国籍はどこでもOKな人なので、日本が幅広く多様な種目で入賞争いして結果的に決勝の中継が増えることを願っております。いくら日本が強いからって水泳と柔道がダダ被りして地上波でもBSでも他の競技が観られない事態なんてのはノー・サンキューだ。