小松成美「中田英寿 誇り」

中田英寿 誇り (幻冬舎文庫)

中田英寿 誇り (幻冬舎文庫)

2006W杯を中心に綴る中田英寿のノンフィクション。
本書は中田サイドのオフィシャル・ライターの立場で引退やドイツ大会での中田の思いをまとめたもの。
誇張や美化も折り込んで読んだけど、ジーコやチームメイトの見解も聞いてみたいところ。
おいら、中田の理想はオシムみたいなスペースに走るサッカーなのかと思ってたんだけど、本書からはどちらかというと現代表のハイプレスに近い印象を受けました。
あれを90分保たせられるってのには懐疑的だけど、中田が指摘する「相手によって力が変わってしまう」「同じイメージを持てず弱点に対処出来ない」問題は現代表にも残ったままのように思います。
「100%の力を出し切れる強いメンタル」と「臨機応変を可能にする意思の疎通」が南ア大会までの課題でしょうな。