さらば2015年

 マーティが過去から乗り込んできて使徒が襲来した2015年もまもなく終わり。茨城の工場が鬼怒川氾濫で水没し東京勤めの此方にも少なからずしわ寄せが及んだりはしたものの、それ以外は公私ともに可も無く不可も無くで終えられる事に感謝。オイラの心情は「植物のような平穏な人生を送る事」だからな。
 そして映画バカ的には、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』、『ジュラシック・ワールド』、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、そしてロッキー・シリーズの『クリード チャンプを継ぐ男』と、オイラが愛してやまない作品達の続編がどっさり並んだ年として記憶される。しかも、名作を辱めるような酷いのが1本も無い。うん、良い一年だった。
 それでは皆様、良いお年を。

観た映画(2014年10〜12月公開)

 ここ数日で頑張って何とか年末に間に合わせたぜ。第4四半期分16作追加で2014年に日本公開を迎えた映画は計60作の鑑賞となった。悪くない数字だ。なお、今回10本も追加したお陰でかなり盛り返したが、それでも邦画は24作鑑賞と全体の4割にとどまった。

蜩ノ記
アンダー・ザ・スキン 種の捕食
まほろ駅前狂騒曲
イコライザー
花宵道中
神さまの言うとおり
紙の月
インターステラー
フューリー
寄生獣
宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟
ゴーン・ガール
バンクーバーの朝日
ベイマックス
百円の恋
海月姫


 終盤のトンデモ批判などものともしないミニチュア映像の金字塔『インターステラー』に、女の怖さにぐったりするもヒッチコック映画的面白さの『ゴーン・ガール』、日本リスペクトが気持ちいい『ベイマックス』。この辺はベタでもお勧め。あと、話は普通だけど安藤サクラの熱演が光るダメ女版ロッキー『百円の恋』も好きだ。

 んで厳しかった方。ぶっちゃけ安達祐実の裸目当て鑑賞だけど本当にそれ以外に何も無い『花宵道中』、逆に『紙の月』は濡れ場も含め不倫パートが薄っぺらい故に転落の経緯が腑に落ちず話自体も退屈。『神さま・・・』は序盤だけ盛り上げて残りは惰性で突っ走る駄目な時の三池崇史の典型。『ヤマト』の完全新作はコレジャナイ感満載なんだけどスタートレックとしては面白かった。

観た映画(2014年7〜9月公開)

 前回、鑑賞ペースの早さにはしゃいでたみたいなんだけど、あっという間に時は流れ今や師走。結局例年より遅いペースに下がってる気がするが、年内に記事が一本上げられて良かった良かった。ちゅな訳で、第3四半期分は合計14作。

オール・ユー・ニード・イズ・キル
マレフィセント
GODZILLA ゴジラ
るろうに剣心 京都大火編
トランスフォーマー/ロストエイジ
LUCY/ルーシー
ルパン三世
イン・ザ・ヒーロー
るろうに剣心 伝説の最期編
舞妓はレディ
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
猿の惑星:新世紀
柘榴坂の仇討
ジャージー・ボーイズ


 さて今回のお薦め。先ずは賛否分かれる『GODZILLA』。確かに脚本はアレだけどそれは大半のゴジラ映画も同じわけで、日本の予算じゃ絶対無理な特撮映像に計算され尽くした怪獣演出はそれを補って余りある。まあ、謙さん意味不明すぎるけど。一方、脚本力で面白かったのが『オール・ユー・・・』。いつも不死身のトム・クルーズが死にまくるのにも快哉。綺麗に終わったのだから続編とか止めとけと思う。後は、音楽伝記映画『ジャージー・ボーイズ』が楽しかったが、コレは個人的ナツメロ補正によるところが大。和製ミュージカル『舞妓はレディ』は楽曲が好みじゃないわりに嵌まったが、これまた『マイ・フェア・レディ』補正によるところが大だったり。
 で、ダメダメの方。本格的に退屈だった作品は無いが「悪くはないけど・・・」ってのが多い。例えば『LUCY』。スカヨハのふてぶてしさは凄くいいんだけど基本プロットがバカバカしさ全開でSF者として観てて恥ずかしくなる。『ルパン三世』もメインキャストは下馬評を覆す健闘を見せてるんだが監督のセンスが決定的にズレてる。映画秘宝方面で絶賛の『ガーディアンズ・・・』もオイラには合わなかった。映像・アクションには文句無しの良く出来たスペオペだけど、いかんせん悪側の魅力が乏しい。ベイダー卿抜きの『スター・ウォーズ』みたいな。脳天気で破天荒が売りの主役チームなのに行儀良く甘口なエロス&バイオレンスなのも残念だ。

観た映画(2014年4〜6月公開)

 例年を考えれば驚異の視聴ペースで、まさかの翌月更新。つまり、このお盆休みは地味に土着にテレビの前を陣取って浪費されているのであります。ともあれ、第2四半期分も合計15作を計上。年間60本ペースをキープしております。

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
アクト・オブ・キリング
そこのみにて光輝く
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
テルマエ・ロマエ
WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常
ニューヨーク 冬物語
オー!ファーザー
グランド・ブダペスト・ホテル
ノア 約束の舟
サード・パーソン
円卓 こっこ、ひと夏のイマジン
渇き。
her/世界でひとつの彼女
トランセンデンス


 GW前後というのは私的に映画館から足が遠のく作品揃いになりがちで、ここにも劇場で観なかったことを後悔する作品は見当たらないし、観なけりゃ良かったと断言する駄作も笑うしかないトホホ映画も無いですな。
 それでも、佳作はそこそこにあります。お洒落でほのぼの感満載なドタバタコメディーなんだけど、それにしてはハード・ヴァイオレンス風味で意外にシリアスな『グランド・ブタペスト・ホテル』はオイラ好みです。アベンジャーズ関係の設定が絡み合うのがいい加減うざいけど、メカ描写&ファルコンの空中アクションがナイスな『キャプテン・アメリカ2』、若者成長物語としてはオーソドックス過ぎるけどホッコリできる林業映画『WOOD JOB!』、主演・芦田愛菜に求められる要素はきっちり押さえた『円卓』なんかも良い感じ。
 オイラはあまり感情移入とか拘らない方なんだけど、珍しくそういう面でちょっときつかったのが『アクト・オブ・キリング』『渇き』『her』の3本。映画の出来は悪くない(ちゅか、どれもよく出来てる)んだけど。あと、トホホ期待で観た『冬物語』は噂ほど珍妙な作品とは感じませんでした。

観た映画(2014年1〜3月公開)

 うーむ、すっかり三ヶ月に1回の更新になってるな。困ったもんだ。

 さて、2014年第1四半期分は下記15作の鑑賞でとりあえず確定。アカデミー賞絡みの実話系社会派作品を中心に良作が揃った印象ですな。

大脱出
ウルフ・オブ・ウォールストリート
アメリカン・ハッスル
ラッシュ/プライドと友情
地球防衛未亡人
大統領の執事の涙
キック・アスジャスティス・フォーエバ
ダラス・バイヤーズクラブ
マチェーテ・キルズ
銀の匙 Silver Spoon
それでも夜は明ける
アナと雪の女王
あなたを抱きしめる日まで
LIFE!/ライフ
LEGOムービー


 お薦めは黒人奴隷ネタの『それでも夜は明ける』。昔のTVドラマ『ルーツ』を彷彿しオスカーの作品賞&脚色賞は納得。白人、頭おかしい。同じく、いかれた奴らが大暴走の『ウルフ・オブ・・・』も楽しかったし、F1好きとしては殆ど知ってる話なんだけど『ラッシュ』には燃えた。あと、二十代前半なのに見事にオバハンを演じた『アメリカン・ハッスル』のジェニファー・ローレンスも特筆モノ。
 一方、怪獣ネタなので敢えて観た『地球防衛未亡人』を別にすると一番のトホホは、かの有名な『アナ雪』になるという驚愕の事実。話の筋が酷いしクライマックスを飾る楽曲が無いのも駄目だと思う。主題歌は抜群だけどね。それから『LEGOムービー』は「映画秘宝」誌でえらく高い評価を得てるから観たけど、オイラ「ダイヤブロック」派だった事もありイマイチしっくり来なかった。

観た映画(2013年7〜12月公開分)

 また更新が空いた。おかげで半年分を一気に記述となっている。そして、前々回も前回も視聴予定が20作品ばかり残ってるって書いてるんだけど、今回の列挙は28本となっててまた増えてるw。上期分が34本なので計62本。例年の新作視聴は50作程度なので2013年は私的に当たり年と言えよう。


ホワイトハウス・ダウン
風立ちぬ
終戦のエンペラー
ローン・レンジャー
パシフィック・リム
ワールド・ウォー Z
スター・トレック イントゥ・ダークネス
ガッチャマン
マン・オブ・スティー
キャプテンハーロック
許されざる者
エリジウム
甘い鞭
凶悪
クロニクル
そして父になる
地獄でなぜ悪い
人類資金
キャリー
清須会議
ルームメイト
悪の法則
マラヴィータ
かぐや姫の物語
キャプテン・フィリップス
47RONIN
利休にたずねよ
ゼロ・グラビティ


 良くも悪くも強力なラインナップだと思う。SF者としては『パシ・リム』を筆頭に『スタ・トレ12』『クロニクル』『ゼロ・グラ』と傑作がずんどこ並んで大満足だし、邦画は『凶悪』『地獄でなぜ悪い』とバイオレンスが充実。『ホワイトハウス・ダウン』『ローン・レンジャー』『マラヴィータ』と期待してなかったのにツボだった作品も多かった。
 一方で、爽快感の無いスーパーマン映画『マン・オブ・スティール』、いじめてちゃんオーラの無い『キャリー』などガッカリ映画も豊富だった。『ガッチャマン』も斜め上展開で下馬評以上にトホホ、『ハーロック』はキャラの性格設定から改変する暴挙に加え話しもオチもつまらない。福井晴敏は『人類資金』でもやらかしており、脚本には手を出さず原作に専念してて欲しい。個人的には日本を題材にした中華武侠映画として捉えてるので『47RONIN』のヘンテコさはあまり気にならなかった。


 

21世紀のSF映画トップ20

 大変お久しぶりでございます。新年の挨拶を済まさぬばかりか旧正月もとっくに超えておりますがオイラは元気です。絶賛サボり中でありましたが、ちょっと見過ごせないネタが引っかかったので恥ずかしながら戻って参りました。

<Rolling Stone誌が選ぶ21世紀のSF映画トップ20>
※()内は日本公開年

第1位:『トゥモロー・ワールド』(06)
第2位:『インセプション』(10)
第3位:『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(14)
第4位:『ウォーリー』(08)
第5位:『ゼロ・グラビティ』(13)
第6位:『第9地区』(10)
第7位:『SERENITY(原題)』(未)
第8位:『LOOPER/ルーパー』(13)
第9位:『her/世界でひとつの彼女』(14)
第10位:『グエムル‐漢江(ハンガン)の怪物‐』(06)
第11位:『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(14)
第12位:『月に囚われた男』(10)
第13位:『マイノリティ・リポート』(02)
第14位:『プライマー』(05)
第15位:『クローバーフィールド/HAKAISHA』(08)
第16位:『アタック・ザ・ブロック』(12)
第17位:『サラマンダー』(03)
第18位:『モンスターズ/地球外生命体』(11)
第19位:『ドニー・ダーコ』(02)
第20位:『サンシャイン2057』(07)


 「ふむふむ、メリケンにしちゃぁ渋いのを1位に選んだなぁ。」「『アンダー・ザ・スキン』とかノーマークだ。観なきゃ。」などと思ったのも束の間、「『バタフライ・エフェクト』が居ない?『オーロラの彼方へ』は?『きみがぼくを見つけた日』もか、無能。ああっ!『デジャヴ』まで。」と憤る。・・・オイラは時間跳躍モノが好きすぎるな。


 まあ、この辺は好みの範疇だから仕方ない気もするけどさ、『スター・ウォーズ』と『スター・トレック』シリーズを完全無視ってどーよ。ちゅか、これってスペオペは除外なのか?アメコミも別っぽいな。けど『アバター』が外れた理由にはならんなぁ。『インターステラー』は集計期間にギリギリ引っかかってないのかも。
 それにしても『サラマンダー』はねーよ。超B級映画じゃん。クリスチャン・ベールなら『リベリオン』を入れるべき。その他、『宇宙戦争』『パシフィック・リム』『ミッション: 8ミニッツ』も個人的に捨てがたい。